
夜にはすっかり冷えるようになったので、、
コトコトとチャイをいれながら、小話のひとつでも。
朝から空には一面の分厚い雲、
そんなある日の話
午前中、
彼は随分と久しぶりに感じる種類のストレスを抱えながら、
車をひた走らせていたそうです。
自分の責任がない、というわけではないけれど、
決して自分だけの反省ですむはなしでもない、
どうしようもない、そういった類の問題だったそうです。
(社会、人はそう呼ぶ、その世界では往々にしてよくあること)
とりあえずは、その問題も解決に向かう気配だったので、
早く忘れようと、車のステレオから流れる曲に耳をすませ、
気を紛らわせようとして過ごす、そんな時間が流れていました。
とにかく、悶々としていてもしかたないじゃないか、、
次の仕事に集中しようじゃないか。そう言い聞かせて、
昼過ぎに、次の待ち合わせの場所へ向かう。
次の場所で待っていたのは、サバサバととても
気持ちの良い素敵な女性でした。
その女性と色々と話しているうちに、
彼は午前中の出来事も少しずつ、忘れつつありました。
少し予定を変更して、二人で車で移動することになり、
彼は三十分程車を走らせます。
車の中で女性と世間話をしていて、
彼にはどうにも、ひっかかるコトがあったようです。
そして、そう、驚いたことに、彼女は、彼が「京都のお母さん」と
慕っている、そして世話になっているある女性の幼馴染だそうです。
それ以外にも、話を聞いていると共通の友人が
幾人もいることに気づきました。。
彼女は「あなたを見かけたことがある」そういいます。
すっかりと打ち解けた二人は、無事にするべきことを
済ませた後、次の打ち合わせを済ませ、
彼が駅まで送ってそこで別れました。
すっかり気分も晴れた彼が、
夕方、街中を車で走りながら、カーステレオから流れる、
懐かしい曲を口ずさんでいると、
携帯電話からメールの着信音がポロリン。
携帯電話を確認してみると、
先ほどあった女性と幼馴染の「お母さん」からでした。
「せめて京都のお姉さんと言われたい年頃の××です。
○○のことありがとう」
彼は、すっかり幸せな気持ちになり、
また少しこの街が好きになったということです。。
さてと、、、チャイできたかな、、