
ほとんど強引に連れて行かれた。
かれこれ8年ぶりかな。
正直なところ、まさか、再び行くなんて思ってもいなかった。
別に避けていたわけでもないけれど、
あえて行きたいとも思わなかったし、行く機会もないだろうと
思っていた場所。

久しぶりに、その場所へ行くと、
思っていた意上に込み上げてくるものがあった。
こんな気持ちは、そうあることじゃないので、
そんな自分にすこし驚かされた。
慣れた場所に立って、なんとなく、上を見上げてフト思い出した。
あの頃から、何かと上をよく見上げていたことを。
上を見上げ、深呼吸する、それが、
自分のお決まりのポーズだった。
どうやら、それが、室内だったのが、
今は屋外になったらしい。
まぁ、また誘われでもしないと、
行くこともないんだろうけれど、
そう、わるいもんじゃない。
楽しんでくれたようだから、それでいい。
なにより、行ってもいいか、と思わせてくれた、
そのことに感謝せねば、そう思った。